2010年12月24日

バーチャルの幻想

 このブログを読んでくれている知人によく言われるのは、なんだか別の人が書いてるみたいだね、ということだ。
 私はこのブログを書くにあたって特に気を付けているのは、ある特定の人や考え方に寄らないように、できるだけ自分のオリジナルの思考を示すことである。で、時には社会通念とは異なった考えや、ひねくれた物言いが入ってきてしまうわけだが、現実の私はと言えば自己主張なんて滅相もない、まさ小市民。人の顔色を伺いながら立ち回る子羊のような存在なのだ。特に社会的な権威には弱くて、自分より上と思われる相手には必ず服従、幕府の犬なわけである。ただし、明らかに自分より下と感じた人間に対しては持論をぶったり、皮肉っぽい言を発したりするので、ブログが全く私自身の人格とかけ離れているというわけでもない。

 文は人を表すという。
 仕事関係者の中には初めて会う前にこのブログに目を通してきてくれる方がいて、その際に「もっと若い方かと思ってました」と言われることがある。どうも斜に構えた青年、をイメージされてしまうようだ。しかし私は、まさに中年ど真ん中である。腹は膨れ、頭の方も心許ない。言ってみれば温水洋一なわけだ。まあ彼よりはマシだと思うが、それがむしろ中途半端でよくない。温水は冴えない中年を体現しているからこそ、そこには華があるからだ。

 文は人を表すという。
 この前ロンドンブーツの1号がメール術について語っていた。自分はチャライと思われているから、メールはあえて真摯に、絵文字などはけして使わないそうだ。そのギャップに女性がはまっていくのだという。
 では、この逆のパターンだとどうだろう?
 ネットの出会い系でノリの良さそうな男子を見つけ、実際に会ってみれば目の前にいるのは地蔵のような男。訥々と語り始めるのは趣味であるミュージカル鑑賞についての講釈。「劇団四季のサウンド・オブ・ミュージックの長女の子は6代目アニーなんだ……」女子の方はそんな事には1ミリも興味がない。その後は食品会社の資材課に勤める男のカップ焼きそばの原価を抑える苦労話や、上司や会社の愚痴、しまいには民主党政権は退場しろなど、天下国家の意見まで。
 なんとか一軒で切り上げ、疲れた身体で電車に乗り込む女子の元に一通のメールが届く。
「今日はチョー楽しかったね。 (*^_^*) 君みたいに素敵な女の子と知り合えて嬉しかったヨ♡ 次回は中目にあるイイ感じのイタリアンで! ついでに君もいただいちゃったりして(笑)」
 こんなギャップにクラッと来ても、グラッと来る女子は銀河系には皆無だろう。

 実は私のブログは周りではけっこう評判がいいのである。面白いと言ってもらえるのは有り難く、嬉しいことであるが、リアルの私は全く面白くないし、取り立てて魅力もない人間なわけである。
 現実なんて得てしてそんなものである。

 それでも私はこのブログをこれからも細々とながら続けていくつもりだ。
 このバーチャルな世界に少しでも可能性があるのではないか、ほんの一筋の希望を見いだせるのではないか、そんなことを思いながら。
 
posted by at 16:45| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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